強いAIの実現方法 ~実践的な作り方~

強いAIの実践的な作り方を検討しています。メイン記事に主張をまとめています。人工知能関係の書評もあり。なお、今後、任意団体として活動してみたいと考えており、手伝ってみたいという方は是非ご連絡下さい。詳しくは、メイン記事の7を参照下さい。

身体モデルから脳モデルへの入力層の構造について(その1)

脳モデルへは何らかの深層学習系を導入しなくてはならないので、各種のニューラルネットワークにおける入力層の構造から、採用すべき入力層の構造を検討する。 この構造を決定するには、身体モデルにおいてどのようなセンサ入力があるか、また、脳モデルにど…

作って動かすALifeを読んだ(後編)

作って動かすALife 実装を通した人工生命モデル理論入門(後編) 岡 瑞起、池上 高志、ドミニク・チェン、青木 竜太、丸山 典宏 著2018年07月 オライリージャパン 前編、中編の続き。 第7章は「ダンスとしての相互作用」というタイトルで、人工生命ならで…

作って動かすALifeを読んだ(前編) 補足

作って動かすALife 実装を通した人工生命モデル理論入門 岡 瑞起、池上 高志、ドミニク・チェン、青木 竜太、丸山 典宏 著2018年07月 オライリージャパン 本書に載っていたプログラムが、OpenGL関係で自分の環境では動かなったので、第2章のgray_scott.py…

作って動かすALifeを読んだ(中編)

作って動かすALife 実装を通した人工生命モデル理論入門(中編) 岡 瑞起、池上 高志、ドミニク・チェン、青木 竜太、丸山 典宏 著2018年07月 オライリージャパン 前編の続き。第5章までは、自己複製を扱っていた。しかし、人工生命(Alife)の意義は、進…

作って動かすALifeを読んだ(前編)

作って動かすALife 実装を通した人工生命モデル理論入門 岡 瑞起、池上 高志、ドミニク・チェン、青木 竜太、丸山 典宏 著2018年07月 オライリージャパン オライリージャパンの宣伝が目に入り、最近買ってないなぁと思って最近の新刊リストを眺めていたら…

提案のまとめ 詳しくは右側のメイン記事で

・構成論的アプローチを実践するのに、実ロボットを実環境で動かすのではなく、外界モデルと身体モデルの中でAIを走らせ、ソフトウェアのみで行うことを提案。・意味は外界ー身体ー脳の相互作用であり、人間は意味を記号で理解する。脳ではなく外界と身体を…

身体モデルの構想

本ブログでやろうとしていることは、外界-身体-AIの相互作用により、AIが意味を取り扱えるようにして、強いAI実現の突破口とする、外界-身体は、辞書レベルでモデル化したソフトウェアで良い。 今回は、身体モデルについて、要件と作成方針を具体的に整理…

ごはんが3個現れた

少し気軽に、思いついたことを書くこともしてみようと思いました。 結局やろうとしていることは、 外界ー身体ーAIの相互作用によりAIが意味を扱えるように外界ー身体モデルを構築し、人工生命の実験をしていきましょう AIには身体が必要だ派の構成論的アプロ…

「人工知能の哲学」を読んだ 松田雄馬 著

人工知能の哲学 ~生命から紐解く知能の謎~松田雄馬著 2017年 東海大学出版部 前回ネット記事の感想を書いたが、そこで呼ばれていた松田氏の著書2冊を読んでみることとした。まずは1冊目の感想。良書を読むことができ、感謝している。 5章構成で、そ…

外界モデルの構想

本ブログでやろうとしていることは以下の通り。・外界-身体-AIの相互作用により、AIが意味を取り扱えるようにして、強いAI実現の突破口とする・外界-身体は、辞書レベルでモデル化したソフトウェアで良い。 今回は、外界モデルについて、要件と作成方針を…

未来学者は間違っている 私たちの知能の座は「ゲノム」だった 佐倉 統 を読んだ

ネットの記事であるが、本ブログでも最も着目している、身体性を取り扱った記事であり、結論に興味を惹かれたので紹介する。著者は、理化学研究所のAIPチームリーダー佐倉統氏。 勝手にリンクをして良いのか良く分かりませんが、シェアは歓迎だと思われるの…

外界ー身体ー脳モデル構築の進め方概要

しばらく実業が慌ただしく手がつかなかったが、少し落ち着いたので、気を取り直して再開する。考えを再整理すると以下の通り。 AIには意味が分からないので、人間の知性は実現できないという意見がある 意味とは、外界―身体―脳の相互作用である 構成論的アプ…

強いAIを作り始めるにあたり

しばらく更新が止まっていたが、その間に、2chにて自論を述べてみる、ということをやってみた。自論とは、本ブログで取り上げている、構成論的アプローチ(身体性)は実空間でなくてソフトウエア空間でやってみるべき、その際、外界と身体を辞書レベルで…

「強いAI・弱いAI」(8) 人工知能関連書

「強いAI・弱いAI」 鳥海不二夫著 2017年 丸善出版 本ブログのテーマである、強いAIについて正面から日本の最新状況を語っている。9人の日本を代表する専門家へのインタビューであり、1回で全部の感想は書き切れないので、1回づつにしてみた。今回が最終…

「強いAI・弱いAI」(7) 人工知能関連書

「強いAI・弱いAI」 鳥海不二夫著 2017年 丸善出版 本ブログのテーマである、強いAIについて正面から日本の最新状況を語っている。9人の日本を代表する専門家へのインタビューであり、1回で全部の感想は書き切れないので、1回づつにしてみた。今回が、第…

「脳・身体性・ロボット 知能の創発をめざして」 人工知能関連書

インテリジェンス・ダイナミクス1「脳・身体性・ロボット 知能の創発をめざして」土井利忠/藤田雅博/下村秀樹編 2005年 シュプリンガー・フェアラーク東京 かつて1990年代、日本のロボット研究が世界の最先端であった時代があった。ASIMOの前身のP2の…

「強いAI・弱いAI」(6) 人工知能関連書

「強いAI・弱いAI」 鳥海不二夫著 2017年 丸善出版 本ブログのテーマである、強いAIについて正面から日本の最新状況を語っている。9人の日本を代表する専門家へのインタビューであり、1回で全部の感想は書き切れないので、1回づつにしてみた。今回が、第…

「強いAI・弱いAI」(5) 人工知能関連書評

「強いAI・弱いAI」 鳥海不二夫著 2017年 丸善出版 本ブログのテーマである、強いAIについて正面から日本の最新状況を語っている。9人の日本を代表する専門家へのインタビューであり、1回で全部の感想は書き切れないので、1回づつにしてみた。 第6回:脳…

「強いAI・弱いAI」(4) 人工知能関連書評

「強いAI・弱いAI」 鳥海不二夫著 2017年 丸善出版 本ブログのテーマである、強いAIについて正面から日本の最新状況を語っている。9人の日本を代表する専門家へのインタビューであり、1回で全部の感想は書き切れないので、1回づつにしてみた。 第5回:羽…

「人工知能はこうして創られる」(補足) 人工知能関連書評

「人工知能はこうして創られる」(補足) 合原一幸編著 2018年 ウェッジ 合原先生の最後の文章に気になることが書いてあった。 「ゾウリムシの自発性と人の自由意思とは隔絶したものでは無い」(大沢文夫『「生きものらしさ」をもとめて』より)、確かにそん…

「人工知能はこうして創られる」(後編) 人工知能関連書評

「人工知能はこうして創られる」(後編) 合原一幸編著 2018年 ウェッジ 第5章は、アメーバ型コンピュータなどのナチュラルコンピューティングについてであり、慶応大学青野真士教授が担当されている。 アメーバ型コンピュータとは、なんと、粘菌アメーバと…

「人工知能はこうして創られる」(前編) 人工知能関連書評

「人工知能はこうして創られる」(前編) 合原一幸編著 2018年 ウェッジ 前編と後編に分けて記載する。合原一幸教授は、ニューラルコンピュータを専門で研究されており、30年前に「ニューラルコンピュータ」という本を上梓され、「AI研究の行き詰まりを…

「シンギュラリティ 人工知能から超知能へ」 人工知能関連書評

「シンギュラリティ 人工知能から超知能へ」 マレー・シャナハン 2015 NTT出版 原著のタイトルはThe Techological Singularityである。シンギュラリティを一躍有名にしたカーツワイルの著作では無い。AIのこれからの発達に主眼を置き、シンギュラリティを越…

「強いAI・弱いAI」(3) 人工知能関連書評

「強いAI・弱いAI」 鳥海不二夫著 2017年 丸善出版 本ブログのテーマである、強いAIについて正面から日本の最新状況を語っている。9人の日本を代表する専門家へのインタビューであり、1回で全部の感想は書き切れないので、1回づつにしてみた。 第4回:汎…

「強いAI・弱いAI」(2) 人工知能関連書評

「強いAI・弱いAI」 鳥海不二夫著 2017年 丸善出版 本ブログのテーマである、強いAIについて正面から日本の最新状況を語っている。9人の日本を代表する専門家へのインタビューであり、1回で全部の感想は書き切れないので、1回づつにしてみた。 第3回:強…

「強いAI・弱いAI」(1) 人工知能関連書評

「強いAI・弱いAI」 鳥海不二夫著 2017年 丸善出版 本ブログのテーマである、強いAIについて正面から日本の最新状況を語っている。9人の日本を代表する専門家へのインタビューであり、1回で全部の感想は書き切れないので、1回づつにしてみた。 第1回:チ…

「シンギュラリティは近い 人類が生命を超越するとき」 人工知能関連書評

「シンギュラリティは近い 人類が生命を超越するとき」 レイ・カーツワイル著 2016年 NHK出版 もともとは、2005年の著書。日本でも2007年には紹介されていた。ただし、シンギュラリティといって話題になったのはつい最近のことである。言わずと知れた、2045…

「知能の原理」 -身体性に基づく構成論的アプローチ- 人工知能関連書評

「知能の原理」 R.ファイファー著 2010年 共立出版 私の手元にあるのは、ファイファー教授のサイン本である。2013年、ドイツで開かれたロボット学会にて、自分の研究を見て頂いた際にサインを頂いたのだ。一応自分も、ロボット研究者としての仕事をして…

「ブルックスの知能ロボット論」 人工知能関連書評

「ブルックスの知能ロボット論」ロドニーブルックス著 2006年 オーム社 ブルックスの著作で、唯一訳されているものだと思う。 MITのコンピュータ科学人工知能研究所(CSAIL)所長を務め、ルンバを開発したiRobot社を創業、今はRethink Roboticsにて、顔のあ…

「ロボットの心 7つの哲学物語」 人工知能関連書評

「ロボットの心 7つの哲学物語」 柴田正良著 2001年 講談社現代新書 ロボットに心を持たせることは可能か、という疑問に対し、可能であるという立場から、人工知能関連の基本的なトピックをまとめている。各章の冒頭にSF的な読み物があり、各章のトピック…