しばらく更新が止まっていたが、その間に、2chにて自論を述べてみる、ということをやってみた。自論とは、本ブログで取り上げている、構成論的アプローチ(身体性)は実空間でなくてソフトウエア空間でやってみるべき、その際、外界と身体を辞書レベルで記号化せよ、ということである。
その結果として、
・AIを構築するのに仮想空間で学習させるというアイデアは当たり前であり、アニメ(SOA)とかでもある。
ということで理解いただけなかった。アクセス数は今までで一番多かったですが。
では、なぜ彼らはアニメを作ったりしているだけで、強いAIを作っていないのか。人間の知性をソフトウェアで再現することは、ブルックスが言うように、地動説、進化論についで、人間の存在意義を根底から変えてしまうほどの偉業であるのに。
その答えとして、仮想空間で学習させるということが、ゲームAI等以外で大々的に試みられていない理由をまとめる。
- 仮想空間で学習させる、というアイデア自体は、脳の細胞接続を全部再現すれば知性を再現できるというぐらい、実際の作業に落とし込めていない漠然としたアイデアにとどまっている
→本ブログでは、外界と身体を辞書レベルで記号化せよということで具体化しているつもりであったが、まだ漠然としている - 脳のアルゴリズムの構築方法が分かっていないので、そちらを研究すべきと考える人がほとんど。全脳アーキテクチャ等。
→仮想空間で学習させる、こと自体が、脳のアルゴリズム構築方法の根幹であると思う。まず大事なのはそちらなのだ。人工知能には身体があるべき、という主張を徹底するべき。生物が複雑な動きをするのは外界が複雑だからなので、十分に複雑な外界を用意すれば脳も知性に到達するかもしれない。 - 最も重要な点として、「仮想空間での学習」ということの意義が理解されていないと思われる。仮想空間を構築する際にも、意義を理解してその効果を最大限発揮できるように構築しなくてはならない。
→意味とは外界ー身体ー脳の相互作用であるため、本手法により、AIに意味を扱わせることが出来るようになる。
→実空間でロボットを動かすという、人工知能には身体が必要である派(構成論的アプローチ、身体性)にとって、外界と身体も仮想空間で良い、ということはブレークスルーである。同派は今までロボット実機にこだわっていたため成果が出ていないが、仮想空間において身体性を意識した研究を行えば、研究速度が上がり成果が出るかもしれない
ただし、実際に行動に移さないと誰も興味を持たないし、上記の意義も伝わらないだろうという点では、2ch(5chですが)の指摘も正しい。
そのため、以降、実際に作業を進めていくとともに、その様子を適宜ブログにてアップしていくことにする。今回はその宣言まで。