強いAIの実現方法 ~実践的な作り方~

強いAIの実践的な作り方を検討しています。メイン記事に主張をまとめています。人工知能関係の書評もあり。なお、今後、任意団体として活動してみたいと考えており、手伝ってみたいという方は是非ご連絡下さい。詳しくは、メイン記事の7を参照下さい。

「ロケットを発明したのは人類ではない」

全く更新できない間に、ChatGPIがブームとなり、また一歩人間の知能を実現する人工知能に近づいたような状況だが、それらしい内容を生成するのと、人間の知能を実現するのとではまた違うとの意見もある。ただ、今までと次元の違う自然さであり、チューリング…

東北大学「表情から感情を読み取る過程を神経回路モデルで再現」の紹介

7月末に、東北大から興味深い発表があった。複数の表情について、教師無し学習にて感情を区別することが出来たとのことである。 「表情から感情を読み取る過程を神経回路モデルで再現-自閉スペクトラム症の症状出現のメカニズム理解に期待-」 www.tohoku.ac…

久々の更新(エージェントに意思を与える方法)

ほぼ1年ぶりの更新である。 昨年の9月に、仕事上で大きな問題が発生し、半年以上かかりきりになってしまった。また、4月に昇進があり、そちらでも考えることが多くなってしまった。ようやく落ち着いてきたので、こちらの活動を再開したい。 そもそもこの…

強いAI 行動決定能力と知性の関係について

前回、以下のように述べた。 ・「今はこうしよう」と決定する能力が、強いAIの本質である 断言するのは言い過ぎかもしれない。ただ、プログラムされていないことを思いつくプログラムを実現するには、行動決定を行う意思を持たせることが必要だと思う。サー…

強いAI 「プログラムされていないことを思いつく方法」について

強いAIの検証用として、言語能力の付与等、脳モデルの検討をしてきたが、「プログラムされていないことを思いつく」にはどうすれば良いか、思いついた(^^)のでまとめる。 思いついたのは、強いAIである人間のやっていることは、状況を総合的に判断して、「…

強いAI実現コンセプトまとめ(常にトップに表示。最新記事は次エントリーから)

強いAIの実現には、身体が必要である。 外界モデル、身体モデル、脳モデルの相互作用によるプログラムで、強いAIの発現に取り組む。 まずは原理検証プログラムで、「プログラムされていないことを思いつく」エージェントを作ることを目標とする。 弱いAIは意…

人工生命 検証プログラムの舞台及びゴール

「プログラムされていないことを思いつくプログラム」 本ブログで取り組んでいるプロジェクトの目新しさは、「強いAIには身体が必要である」という概念のもと、外界モデル、身体モデルを導入するところにある。 その検証として人工生命エージェントを組み立…

「あなたの知らない脳」を読んだ デイビット・イーグルマン 著

あなたの知らない脳 ~意識は傍観者であるデイビット・イーグルマン著 2012年 早川書房 「意識」とはなにか、という問いに対し、普通に考えるほど「意識」があなたの行動を決めている訳ではない、という主張をしている。例えば、あなたが右手を上にあげ…

猫かと思って良く見りゃパン、しかも一斤

全くAIと関係ない記事を書いてしまった。 NHK FMで、×クラシックという番組があり、いろいろなジャンルとクラシックをかけ合わせようというコンセプトである。 司会者が音楽に詳しすぎるためか、とてもマニアックな選曲が多く、半分はクラシック以外の音楽…

人工生命エージェントへの言語能力の付与について(その1)

前回、本ブログで想定している、人工生命エージェントに付与する言語能力の方針について述べた。端的に言えば、 探知→反射のループの延長線で言語能力を付与する 会話BOT型は採用しない 自分の発言を聞いてまた発言するフィードバックループが形成される …

強いAI 言語能力の意義について

自身の異動、コロナ問題などでしばらく更新が出来なかった。そのため、閑散としてるかなと思いきや、実は最近は以前よりアクセスが多いようであった。それを励みに、今一度更新を続けようと思う。 アクセス数は多くなったのですが、ご協力を頂けるような方は…

深層人工生命 -自己組織型深層サブサンプションアーキテクチャ

本エントリーでは「深層人工生命」なる概念を提案する。詳しくは「自己組織型深層サブサンプションアーキテクチャ」である。 「深層人工生命」は、ありがちな名称であるようにも思うが、検索した限り「深層人工生命」「DeepALife」は引っ掛からなかった。ド…

AlphaZero 人工知能プログラミング実践入門を読んだ(その2) 第6章 AlphaZeroの仕組み

AlphaZero 深層学習・強化学習・探索 人工知能プログラミング実践入門布留川英一著 2019年 ボーンデジタル 第6章では、3目並べを題材に、実際にAlphaZeroを実装する。AlphaZeroは「二人零和有限確定完全情報ゲーム」においては、どんなに新しいゲームだっ…

AlphaZero 人工知能プログラミング実践入門を読んだ(その1) 第5章 探索

AlphaZero 深層学習・強化学習・探索 人工知能プログラミング実践入門布留川英一著 2019年 ボーンデジタル 仕事が忙しすぎて時間が取れなかったので、年末年始休暇で、以前買ったこの本に取り組もうと思う。 1章がまえがき、2章がPythonの紹介で、3章が深…

プログラマ募集

強いAIを実現するソフトウェア構築にあたり、助言、協力、作業頂けるプログラマを募集します。強いAIの構築にトライする、ということに興味がある方にご連絡を頂ければ嬉しいです。私は東海地方住みですが、居留地は不問です。 ブログ内ではいろいろ書い…

ARTILIFEとナウシカとたまごっち

人工生命のプログラムと言えば、最近の意欲的な取り組みはドワンゴのARTILIFEであろう。 キャラクターがいくつももぞもぞ動いている動画しか見たことが無いが、プレゼン資料を見ると、生命の目的をいくつかブレンドし、ブレンドの割合が異なるのが個性、個性…

AIが意味を学習するスキームについて 過去記事「意味が分かるとはどういうことか」補足

過去記事を読み直していて、少し考えが進んだなぁと思ったために追記する。 その記事は、バナナの意味を分かるAI(エージェント)とは何かという記事であった。 (ちなみに弱いAIや普通の汎用画像処理では、バナナが映った写真データを入力された時に「バ…

強いAI プログラム構想 まとめ

海外出張等もあり、また1ヶ月ほど更新が出来ていなかった。ただし、あらかた準備は整ったと思われるため、強いAIを構築するための基本原理の有効性を示すためのプログラムの構想をまとめる。 基本原理として、前回提示した内容は以下の通りである。 ・外界…

「脳 回路網の中の精神」を読んだ

脳 回路網の中の精神 M・シュピッツァー著 2001年 新曜社 「科学とは、しっかりとしたモデルをつくるところにその本質がある」 本書を読み進めていたため、1ヶ月以上更新が出来なかった。もともとは、脳の構造、メカニズムについておさらいしようと「メカ…

「岩波講座ロボット学6 ロボットフロンティア」を読んだ(前編)

ロボットフロンティア 岩波講座ロボット学6 2005年 岩波書店 2000年代初め、ホンダのP2、アシモの衝撃から10年ほどたち、アイボが販売されてまもなく、日本のロボット工学が世界一流の勢いだった頃、岩波書店がロボット学という7巻もののシリーズ…

強いAI プログラム構想 モデル相関図

プログラムの構想を進める。今回はメモ書きだがモデル相関図を示す。文末に、プログラミングに詳しい方への助言の依頼あり。 (1)身体モデル&脳モデル 探知→行動を原則とするため、身体モデルは大きくセンサ群とアクチュエータ群に分割。アクチュエータ群…

強いAI アーキテクチャの基本原理について

以前、脳モデルをどうするのかの検討を試みたが、なんらかの成果をあげるには、当初の目論見通り、外界モデルと身体モデルを作っていき、脳モデルは実際に動かしていくしかなさそうという結論になった。 従って、話を前に進めるため、以下を整理していく。 …

「人工知能はなぜ椅子に座れないのか」を読んだ 松田雄馬 著

人工知能はなぜ椅子に座れないのか ~情報化社会における「知」と「生命」松田雄馬著 2018年 新潮選書 以前、同じ著者の「人工知能の哲学」を読んで、その参考文献の多さに感銘を受けたものである。今回は脳神経学で名前を良く聞くダマシオが多く引用さ…

AIが「意味が分かる」とはどういうことか。弱いAIに欠けているもの

今回もポエム色が強いので、ひとりごと扱いにしようかと思ったが、思ったより固い話ができたので、普通のエントリとする。 完全に余談だが、カタカナで3文字以上の技術用語の最後は延ばさないのがJISで決まっているそうな。エントリーでは無くエントリで…

「哲学入門」を読んだ(前編) 戸田山和久 著

哲学入門戸田山和久著 2014年 ちくま新書 GW10連休等もあり、しばらく更新できませんでしたが、落ち着いたので再開します。といいつつ、書評の記事ですが… 本書は、amazonで自動でお勧めされたので買ってみました。著者は名古屋大学情報科学研究科教…

脳モデルの構造について(その2)

最近pythonネタが続いてしまったので、原点に立ち戻り、考えを進めたい。 もともとのブログの趣旨は、外界及び身体モデルを作って、あとは脳モデルをいろいろ試していけば良いということだった。しかし、身体モデルを作る場合でも、直結する脳モデルの構想が…

直感 Deep Learning を読んだ(その3)4章GAN

直感DeepLearning Python×Kerasでアイデアを形にするレシピAntonio Gulli 著 2018年 オライリー・ジャパン 前回に引き続き、今回は4章のGANのうち手書き文字生成。GAN(generative adversarial network)は、本物そっくりの画像をAIが学習して作れるように…

直感 Deep Learning を読んだ(その2)3章CNN

直感DeepLearning Python×Kerasでアイデアを形にするレシピAntonio Gulli 著 2018年 オライリー・ジャパン 前回に引き続き、今回は3章の畳み込みニューラルネットワーク。サンプルプログラムは、windows7、JupyterNotebookで正常に動いた。 前回のニューラ…

シンギュラリティの夢

プログラミング、人工知能関連の話題を書くブログといえば、Qiitaという選択もある。他の人も悩むようで、はてな、Qiita等で検索すると、どちらに書くべきかという記事がいくつかあった。それらを読むと、Qiitaのガイドラインは、 Qiitaには再利用性、汎用性…

直感 Deep Learning を読んだ(その1)

直感DeepLearning Python×Kerasでアイデアを形にするレシピAntonio Gulli 著 2018年 オライリー・ジャパン 作って動かすAlifeに続き、Pythonでのネットワーク実装のために参考とする。 アナコンダをインストールしたWindows7で、正常に動いた。プログラムの…