強いAIの実現方法 ~実践的な作り方~

強いAIの実践的な作り方を検討しています。メイン記事に主張をまとめています。人工知能関係の書評もあり。なお、今後、任意団体として活動してみたいと考えており、手伝ってみたいという方は是非ご連絡下さい。詳しくは、メイン記事の7を参照下さい。

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「シンギュラリティ 人工知能から超知能へ」 人工知能関連書評

「シンギュラリティ 人工知能から超知能へ」 マレー・シャナハン 2015 NTT出版 原著のタイトルはThe Techological Singularityである。シンギュラリティを一躍有名にしたカーツワイルの著作では無い。AIのこれからの発達に主眼を置き、シンギュラリティを越…

「強いAI・弱いAI」(3) 人工知能関連書評

「強いAI・弱いAI」 鳥海不二夫著 2017年 丸善出版 本ブログのテーマである、強いAIについて正面から日本の最新状況を語っている。9人の日本を代表する専門家へのインタビューであり、1回で全部の感想は書き切れないので、1回づつにしてみた。 第4回:汎…

「強いAI・弱いAI」(2) 人工知能関連書評

「強いAI・弱いAI」 鳥海不二夫著 2017年 丸善出版 本ブログのテーマである、強いAIについて正面から日本の最新状況を語っている。9人の日本を代表する専門家へのインタビューであり、1回で全部の感想は書き切れないので、1回づつにしてみた。 第3回:強…

「強いAI・弱いAI」(1) 人工知能関連書評

「強いAI・弱いAI」 鳥海不二夫著 2017年 丸善出版 本ブログのテーマである、強いAIについて正面から日本の最新状況を語っている。9人の日本を代表する専門家へのインタビューであり、1回で全部の感想は書き切れないので、1回づつにしてみた。 第1回:チ…

「シンギュラリティは近い 人類が生命を超越するとき」 人工知能関連書評

「シンギュラリティは近い 人類が生命を超越するとき」 レイ・カーツワイル著 2016年 NHK出版 もともとは、2005年の著書。日本でも2007年には紹介されていた。ただし、シンギュラリティといって話題になったのはつい最近のことである。言わずと知れた、2045…

「知能の原理」 -身体性に基づく構成論的アプローチ- 人工知能関連書評

「知能の原理」 R.ファイファー著 2010年 共立出版 私の手元にあるのは、ファイファー教授のサイン本である。2013年、ドイツで開かれたロボット学会にて、自分の研究を見て頂いた際にサインを頂いたのだ。一応自分も、ロボット研究者としての仕事をして…

「ブルックスの知能ロボット論」 人工知能関連書評

「ブルックスの知能ロボット論」ロドニーブルックス著 2006年 オーム社 ブルックスの著作で、唯一訳されているものだと思う。 MITのコンピュータ科学人工知能研究所(CSAIL)所長を務め、ルンバを開発したiRobot社を創業、今はRethink Roboticsにて、顔のあ…

「ロボットの心 7つの哲学物語」 人工知能関連書評

「ロボットの心 7つの哲学物語」 柴田正良著 2001年 講談社現代新書 ロボットに心を持たせることは可能か、という疑問に対し、可能であるという立場から、人工知能関連の基本的なトピックをまとめている。各章の冒頭にSF的な読み物があり、各章のトピック…

6 はじめに言葉ありき -考え方のまとめ-

主張していることを簡単にまとめる。 身体性、構成論的アプローチは実世界でロボットを動かすことに主眼を置いているが、外界、身体ともソフトウェアで再現して良い。実現性に優れる利点がある。 人間は言葉で世界を理解しているのだから、言葉レベルで世界…

5 実践的な強いAIの作り方と、他アプローチの比較

今までの検討をまとめると以下のようになる。 外界(世界)-身体を模擬するソフトウェアを、辞書レベルで差異が分かるような状態で用意する。 AIを身体へ搭載したソフトウェアエージェントを複数用意し、外界ソフトウェア内で自由に動き回らせ、知能が発…

目次にかえて

以下に分けてエントリーしていきます。ほんとはHPが良いのですが、取り急ぎブログで。 簡単にまとめると、①弱いAIは意味が分からない。AIの出力結果に意味を与えているのは観測者の人間である。②人工知能を作るには身体が必要という身体性のアプローチが…

4 ソシュールの記号論による、AIが意味を取り扱う実践的な方法

前項において、意味を取り扱うには、外界-身体-脳のシステムが必要であることを示した。意味を取り扱うことは、強いAI実現のブレークスルーとなりうるものと考える。本項では、ソシュールの記号論を元に、実践的に外界などを表現する方法を示す。 結論:…

3 人工知能には身体と外界が必要である(2) 意味は外界にある

以下の二つの観点から、強いAIを作ろうした際には、脳にあたる部分だけではなく、外界と身体の準備が必要であると考える。今回はその(2) (1)ロボティクス分野からみた身体の重要性(2)意味は外界にある 結論: 人工知能が人間と同じように意味を扱…

2 人工知能には身体と外界が必要である(1)ロボット工学からみた身体の必要性

以下の二つの観点から、強いAIを作ろうした際には、脳にあたる部分だけではなく、外界と身体の準備が必要であると考える。今回はその(1)(1)ロボティクス分野からみた身体の重要性 (2)意味は外界にある 結論:ブルックス等の著名なロボット工学者…